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 濫用される危険性大の人権条約選択議定書批准はNO
2006年08月07日 (月) | 編集 |
 「日本時事評論」8月4日号が届いたので早速読んでみた。8面の「天禄時評」に「差別問題に矮小化された人権行政」という興味深い記事が載っていました。

 それによると平成9年に設置された人権擁護推進審議会では「人権の中心は差別をなくすことだという雰囲気がある」などの意見が出されていたという。

 審議会の委員の多くの了解事項でもあったにもかかわらず出された答申では「多く見られるのは、不当な差別のような一方的な人権侵害である」となっていた。

 じつはこの背景に、自民党・社会党・さきがけの与党3党によるプロジェクトチームの存在があったと同紙は指摘しています。

 しかし、地対財特法も数次の延長を行い、これ以上の特別扱いは利権を生むと運動側も自己批判するなかでどうして人権問題を広い概念でとらえることに躊躇せざるえなかったのだろうか。

 私の手元に部落解放同盟中央本部に事務局をおいていた「部落解放基本法制定要求国民運動中央実行委員会」が発行していた「部落解放基本法 国会闘争速報」というB4縦書きのニュースがあります。

部落解放基本法国会闘争速報


 このいくつかを読むと、当時の日本社会党が部落解放基本法の制定をはじめ、国連人権規約、女子差別撤廃条約、人種差別撤廃条約、児童の権利条約などの早期批准を政府に繰り返し迫っていたことがよくわかります。

 平成3年4月1日の参議院予算委員会で本岡昭次議員(日本社会党、当時)が国連人権規約のB規約についての選択議定書の批准に関しての質問がなされています。

 以下、質疑の要旨を紹介します。

○本岡議員
 私は、人権擁護の活動の強化というものが、戦争なり、戦争勃発の抑止力となると考えていますが、総理はどう考えていますか。
 
 ★海部首相
  紛争、戦争の抑止力ということでの人権擁護活動の強化という、ご指摘ですが、そういう面も、確かにあると思います。
 
 ○本岡議員
 そういう面もあるなどという認識では不十分であると思います。それでは、国連中心主義ということが盛んに言われている日本政府の国連が採択している人権に関する条約の加入をどのようにすすめていくのかを伺いたい。
 
 ★丹波外務相国連局長
  国際人権規約のうち、社会権規約(A規約)、自由権規約(B規約)の二つに加入しておりますし、81年に難民条約とその議定書に加入、また85年に女子差別撤廃条約を締結しています。さらに、児童の権利条約については、遅くとも、来年の通常国会に上程していきたいと考えています。その他の未締結の条約についても、問題を解決しつつ、加入できるものは、加入していきたいと考えています。
 
 ○本岡議員
  人種差別撤廃条約についてはどうですか。
 
 ★丹波外務相国連局長
人種差別を撤廃していくということにはもちろん反対ではありません。しかしながら条約の内容で、第4条に、人種差別的な発言をした者を処罰するという規定があります。この規定と表現の自由など、憲法が保障する基本的人権との関係をどのように調整すべきかという点について、そこを中心的な問題点として検討しています。
 
 ○本岡議員
  国際人権規約のうち、B規約(自由権規約)についての選択議定書問題ですが、前国会では、総理も、外務大臣も、積極的に判断していくと約束されましたが、この問題はどうなっているのですか。
 
 ★中山外務大臣
  B規約選択議定書は、人権の国際的な保障の制度として注目すべき制度であると認識していますが、この制度の運用状況を踏まえて、関係省庁と検討しています。選択議定書については、わが国の司法制度との関係のほか、規約人権委員会において、わが国の実情を十分踏まえた上での審議が尽くされるかということに確信が持てないということ、また、この制度の乱用のおそれについても、否定できない状況があります。ですから、期限を設定しての約束はできませんが、今後とも検討を続けていく所存です。

 ○本岡議員
  納得いかない答弁です。私は6年間、この問題を取り上げてきました。いつも、「前向き」「積極的」という答弁のみで、先延ばしの状態です。ぜひ、今国会で、時期を設定して、検討していただきたい。




 国連の人権関係規約・条約は国情を踏まえて留保や解釈をつけることが認められていますが、わが国政府も濫用の危険性を認識していたようで、社会党の攻勢をうまくかわしていることが伺えます。
 
 ここで登場する選択議定書というのが、じつはトンでもない代物で個人レベルでの国連への通報、密告をシステム化するというものなのです。国連人権規約だけでなく女子差別撤条約でも人種差別撤廃条約でも左翼人権派はこの選択議定書の批准を政府に要求し続けています。
■人権フォーラム21:女性差別撤廃条約選択議定書が効力発生!
http://www.jca.apc.org/jhrf21/Doukou/UN20001108.html

■市民的及び政治的権利に関する国際規約の選択議定書
http://transnews.at.infoseek.co.jp/b_kiyaku_sengi.htm

■自由人権協会:「人種差別撤廃条約」政府報告書についての意見
http://www.jclu.org/file/seimei_ikensho20060228.pdf

リンク先を読んでいただけると分かると思いますが、例の積水ハウスの事件のようなことでこの個人通報制度がおおいに利用され、新たな人権侵害が起こりかねません。

 昨年の男女共同参画第二次計画の意見公聴会東京の午前の部のなかでこの選択議定書に関する反対意見が出されたとのことですが、人権ノーコントロール状態になりかねない個人通報制度などは絶対に認められるべきではありません。

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