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 人権侵害救済法案の方向性が法務省政務三役名で公表されたが、依然人権侵害の定義は曖昧 
2011年08月03日 (水) | 編集 |
昨日、江田法務大臣が政務三役として発表した「新たな人権侵害救済機関の設置について」は、問題が指摘されそうなところを表向き削除、保留した形をとっていますが、運用・解釈でどうにでもなるようにしているようです。

そもそも人権、人権侵害の定義があいまいなまま。人権救済以前に、その人権がどうとでも解釈できるのだから、糾弾、社会的抹殺を行うことは可能なのだ。

多くのマスコミはメディア規制条項がないことで安心しているようですが、それはこの法案の危険性の本質ではありません。


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以下の法務省のホームページにある方針を読んだ上で、産経新聞編集委員の安藤慶太氏の論考をお読みいただきたい。問題点が明確になり、危機感が湧くと思います。

慎重な表現ですが「糾弾」ということは、あの自称人権団体などの戦術を持ち込むということです。かつてどれだけの人がその犠牲になってきたことか。

そして、鬱陵島の視察の件でもそうでしたが、民主党と対峙しているはずの自民党は一部の議員を除けばこの問題について、民主党や解同の方向性に賛同的な空気があります。遠藤浩一教授がいわれるように「危機感がない」。これが一番問題ではないでしょうか。

今後、法務省人権擁護局が主導的に法案策定に着手するでしょうが、この法案を国会に提出させてはならない。

http://www.moj.go.jp/content/000077694.pdf

新たな人権救済機関の設置について(基本方針)
平成23年8月
法務省政務三役

1 法案の名称
・法案の名称については,人権擁護に関する施策を総合的に推進するとともに,人権侵害による被害に対する救済・予防等のために人権救済機関を設置すること,その救済手続等を定めることなど,法案の内容を端的に示す名称とするものとする。

2 人権救済機関(人権委員会)の設置
・人権救済機関については,政府からの独立性を有し,パリ原則に適合する組織とするため,国家行政組織法第3条第2項の規定に基づき,人権委員会を設置する。新制度の速やかな発足及び現行制度からの円滑な移行を図るため,人権委員会は,法務省に設置するものとし,その組織・救済措置における権限の在り方等は,更に検討するものとする。
3 人権委員会
・人権委員会については,我が国における人権侵害に対する救済・予防,人権啓発のほか,国民の人権擁護に関する施策を総合的に推進し,政府に対して国内の人権状況に関する意見を提出すること等をその任務とするものとする。

・人権委員会の委員長及び委員については,中立公正で人権問題を扱うにふさわしい人格識見を備えた者を選任するとともに,これに当たっては,国民の多様な意見が反映されるよう,両議院の同意を得て行うもの(いわゆる国会同意人事)とする。

4 地方組織
・地方における活動は,利用者の便宜,実効的な調査・救済活動及び全国同一レベルでの救済活動の実現のため,現在,人権擁護事務を担っている全国の法務局・地方法務局及びその支局を国民のアクセスポイントとし,同組織の活用・充実を図り,新制度への円滑な移行が可能となるように検討するものとする。

・人権委員会は,全国所要の地に事務局職員を配置し,同委員会の任務を実現するための諸活動を行わせるとともに,法務局・地方法務局における事務の遂行を指導監督させる等の方策を検討するものとする(具体的な人権委員会と地方組織との関係等については,なお検討する。)。

5 人権擁護委員
・人権擁護委員については,既存の委員及びその組織体を活用し,活動の一層の活性化を図るものとする。

・人権擁護委員の候補者の資格に関する規定(人権擁護委員法第6条第3項参照)及び人権擁護委員の給与に関する規定(同法第8条第1項参照)は,現行のまま,新制度に移行する。

6 報道関係条項
・報道機関等による人権侵害については,報道機関等による自主的取組に期待し,特段の規定を設けないこととする。

7 特別調査
・人権侵害の調査は,任意の調査に一本化し,調査拒否に対する過料等の制裁に関する規定は置かないこととする。調査活動のより一層の実効性確保については,新制度導入後の運用状況を踏まえ,改めて検討するものとする。

8 救済措置
・救済措置については,調停・仲裁を広く利用可能なものとして,より実効的な救済の実現を図ることとし,訴訟参加及び差止請求訴訟の提起については,当面,その導入をしないこととする。

・その他の救済措置については,人権擁護推進審議会答申後の法整備の状況等をも踏まえ,更に検討することとする。

9 その他
・速やかで円滑な新制度の導入を図るとともに,制度発足後5年の実績を踏まえて,必要な見直しをすることとする。



http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110802/trl11080222590006-n2.htm

定義拡大解釈…何が人権侵害か 人権救済機関の骨格公表 

 法務省政務三役名で2日明らかにされた人権救済機関の基本方針は、これまで指摘されてきた制度への根本的な疑義を払拭できる内容ではなかった。報道への規制や調査拒否への過料などは「ない」としたが将来どうなるかはわからない。「人権侵害」のレッテルを貼られ、糾弾の末に社会的に葬られる「人権侵害社会」が到来する危惧をぬぐい去ることはできない。

 ▼「そもそも必要か疑問」

 平成14年以降、何度も構想が浮かんでは消えてきた人権救済機関だが、「そもそもそうした組織が必要なのかが疑問。法律の全貌を示さずに断片的な情報を小出しにしながら批判回避に明け暮れている」(百地章日大教授)という指摘が今回もある。

 「何が人権侵害にあたるのか」という肝心の問題点も、相変わらず曖昧なままだ。基本方針にそうした定義はない。過去の民主党の人権侵害救済法案(平成17年案)では「人権侵害とは『不当な差別、虐待その他の人権を侵害する行為』をいう」とあり「何人も他人に、次に掲げる行為、その他の人権侵害をしてはならない」。これではどうにでも拡大解釈が可能だ。

 ▼言葉が独り歩きの恐れ

 これまで、何が人権侵害とされるのか。各地の弁護士会にある「人権救済」の勧告制度をみると、学校での生徒指導や校則指導、さらに国旗や国歌をめぐる出来事が、「学ぶ権利」や「意見表明権」「思想信条の自由」を奪ったとして「人権侵害」とする例が後を絶たない。

学校教育や指導自体が脅かされかねない。国旗国歌の問題での弁護士会の主張も一面的断罪に流れる傾向が強い。既存の制度すら問題なのに、新たな制度ができると、人権侵害という言葉が独り歩きして混乱に拍車をかける危険が高い」(百地教授)

 拉致事件をめぐる北朝鮮への批判や警察の職務質問…。何が人権侵害とされるかへの疑問は尽きない。

 ▼「恐怖社会化が進む

 基本方針では「調査に強制力はなく、調査拒否した場合の罰則規定も当面設けない」とした。その一方で法施行後5年程度をめどに活動内容を見直す条項も含んでいる。政治情勢次第で内容が強化される恐れは十二分にある。

 基本方針の発表を受け、国会内では民主党の「人権侵害救済機関検討プロジェクトチーム(PT)」(座長・川端達夫衆院議院運営委員長)の会合が開かれ、法務省が基本方針について説明した。会合では「5年後に見直すのではなく、今しっかり議論をしよう」との慎重審議を求める意見が出された。

 しかし、基本方針の根幹は6月にPTが示した取りまとめに沿っており異論はほとんどなく終了。会合終了後、川端座長が慎重派の議員に「ずいぶんハードルが低い基本方針になっているだろう?」。糾弾の横行や統制社会をもたらすといった危惧を認識していないかのような口ぶりだった。

 拓殖大学大学院の遠藤浩一教授は「批判回避を図って小細工をしても人権救済機関の設置は密告による社会的抹殺を促し、政治弾圧を横行させ、左翼全体主義的恐怖社会化を進めることになるだろう。そうした法案を進める民主党はもちろんだが、危機感をもって対(たい)峙(じ)しない自民党にも危うさを感じる」と警鐘を鳴らしている。(安藤慶太)

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